ホンダ vs 日産|営業利益率・EV戦略・再建進捗を2026年4〜6月期で比較
| 2026年4〜6月期 | ホンダ | 日産 |
|---|---|---|
| 売上収益・売上高 | 6兆615億円 | 2兆9,642億円 |
| 前年同期比 | +13.5% | +9.5% |
| 営業利益 | 5,308億円 | 779億円 |
| 営業利益率 | 約8.8% | 約2.6% |
| 親会社帰属利益 | 4,509億円 | 38億円 |
営業利益率は会社公表値から当サイト計算。ホンダはIFRS、日産は日本基準で開示しており、会計基準・事業構成・販売台数の定義が異なるため、単純比較には注意が必要です。
1. 売上規模はホンダが約2倍
ホンダの2027年3月期第1四半期の売上収益は6兆615億円、日産の2026年度第1四半期の売上高は2兆9,642億円でした。当サイト計算ではホンダが日産の約2.0倍です。
前年同期比でも両社は増収で、ホンダは13.5%増、日産は9.5%増でした。ただし、売上の伸びがそのまま四輪事業の競争力を示すわけではありません。ホンダには二輪・金融サービス、日産には販売金融などが含まれるため、利益構造まで分けて見る必要があります。
2. 連結営業利益率はホンダ約8.8%、日産約2.6%
ホンダの営業利益は5,307.7億円で、営業利益率は約8.8%。日産は営業利益778.9億円、営業利益率は約2.6%でした。
ホンダは前年同期の営業利益2,441.7億円から117.4%増加しています。ただし会社説明では、前年同期にEV関連損失が含まれていた反動も大きな要因です。今期第1四半期にはEV関連損失を計上していません。
日産も前年同期の791.2億円の営業赤字から778.9億円の黒字へ転換しました。絶対的な利益率では差がありますが、前年同期からの改善幅という観点では日産も大きく回復しています。
3. ホンダは二輪が高収益、四輪だけなら営業利益率5.0%
ホンダの第1四半期は、二輪事業の営業利益が2,339.6億円、営業利益率20.5%と高水準でした。四輪事業は営業利益1,921.2億円、営業利益率5.0%です。
つまりホンダの連結営業利益率約8.8%を、そのまま自動車メーカーとしての四輪収益力とみなすのは適切ではありません。二輪の高収益性が連結利益を大きく支えています。
4. 日産は連結黒字でも自動車事業はまだ赤字
日産の自動車事業と消去を合わせた第1四半期の営業損益は83億円の赤字でした。前年同期の1,577億円赤字からは大幅改善していますが、本業の自動車事業が安定的に利益を生む状態にはまだ戻っていません。
自動車事業のフリーキャッシュフローも3,239億円のマイナスです。自動車事業のネットキャッシュは9,692億円で、会社は流動性を確保しながら再建を進めています。
5. 四輪販売は両社とも前年同期比で減少
ホンダの四輪グループ販売台数は78.6万台で前年同期比6.3%減でした。北米は46.1万台へ増えた一方、中国を含むアジアで減少しています。
日産のグローバル小売販売台数は64.6万台で4.0%減、連結販売台数は54.8万台で5.2%減でした。両社で販売台数の定義が異なるため直接の台数比較は避けますが、いずれも数量面だけで成長した四半期ではありません。
6. EV戦略ではホンダの一時損失と日産の再建投資を分けて見る
ホンダは四輪電動化戦略の見直しに伴うEV関連損失を通期で5,200億円見込んでいます。この影響を除く通期の調整後営業利益は1兆1,700億円の会社予想です。表面上の営業利益だけで比較すると、EV戦略見直しの一時損失によってホンダの基礎的収益力を過小評価する可能性があります。
日産はRe:Nissanで、2026年度までに自動車事業の営業利益とフリーキャッシュフローを黒字化する目標を掲げています。第1四半期にはRe:Nissan施策による追加コスト削減効果として600億円を積み上げ、累計削減効果は3,150億円と説明しています。
7. 通期会社予想でも利益率には差がある
| 2027年3月期・2026年度 通期会社予想 | ホンダ | 日産 |
|---|---|---|
| 売上収益・売上高 | 24兆1,500億円 | 13兆円 |
| 営業利益 | 6,500億円 | 2,000億円 |
| 予想営業利益率 | 約2.7% | 約1.5% |
| 親会社帰属利益・当期純利益 | 4,000億円 | 200億円 |
| 年間配当予想 | 70円 | 0円 |
ホンダは第1四半期決算で通期営業利益予想を5,000億円から6,500億円へ上方修正しました。一方、日産は営業利益2,000億円を据え置いています。
ただしホンダの6,500億円にはEV関連損失5,200億円が含まれています。会社はEV関連損失を除いた調整後営業利益を1兆1,700億円と見込んでおり、通期比較ではこの一時要因を分けて確認する必要があります。
8. 比較の要点
- 連結売上規模:ホンダが約2倍
- 第1四半期営業利益率:ホンダ約8.8%、日産約2.6%
- ホンダの特徴:二輪の営業利益率20.5%が連結収益を支える。四輪は5.0%
- 日産の変化:連結営業赤字から黒字転換したが、自動車事業とFCFはまだマイナス
- 今後の焦点:ホンダはEV戦略見直し損失を除く基礎収益力、日産はRe:Nissanによる自動車事業・FCF黒字化の達成度
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一次資料
2026年8月29日時点で確認できる両社の会社公表資料を使用。本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
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