OBCとPCAは何が違う?クラウド業務ソフト2社を2026年4〜6月期で比較
| 2026年4〜6月期 | OBC | PCA |
|---|---|---|
| 売上高 | 138.31億円 | 43.32億円 |
| 営業利益 | 65.77億円 | 3.91億円 |
| 営業利益率 | 約47.6% | 約9.0% |
| 売上高 前年同期比 | +13.8% | +9.1% |
| 営業利益 前年同期比 | +18.1% | -33.6% |
数値は2027年3月期第1四半期を基準にしています。OBCは非連結(単体)値、PCAは連結値です。会計範囲が異なるため、規模比較ではこの定義差に注意が必要です。営業利益率は公表値から当サイト計算です。
1. OBCとPCAの違いを一言で整理
OBCは「奉行クラウド」を軸に、会計・給与・販売管理など企業の基幹業務をクラウド化する会社です。PCAも会計・給与・販売管理などの業務ソフトを展開していますが、現在はオンプレミス製品からクラウド・サブスクリプション型への移行を加速させています。
製品領域は重なりますが、足元の収益構造には大きな差があります。OBCはクラウド関連売上の拡大が高い利益率につながっている一方、PCAは移行促進や開発力強化への投資負担が先行しています。
2. 売上規模と利益率はOBCが大きく上回る
2026年4〜6月期の売上高はOBCが138.31億円、PCAが43.32億円です。営業利益率はOBCが約47.6%、PCAが約9.0%で、差は約38.6ポイントあります。
ただし、この差をそのまま企業の優劣と見るのは適切ではありません。ソフトウェア企業はクラウド移行期に販売方法、開発投資、顧客移行支援の負担が変化するため、短期利益率と中長期の継続収益基盤を分けて見る必要があります。
3. OBCは奉行クラウドへの移行が収益成長を牽引
OBCの2026年4〜6月期は売上高が前年同期比13.8%増、営業利益が18.1%増でした。クラウド関連売上は91.05億円で前年同期比25.2%増と、全社成長を上回っています。
2026年3月期時点の継続収益比率は83.9%で、契約が積み上がるほど翌期以降の売上を見通しやすい構造です。高い営業利益率を見る際は、この継続課金モデルの成熟度が重要です。
4. PCAは契約数を伸ばしながら投資を先行
PCAの売上高は前年同期比9.1%増の43.32億円でしたが、営業利益は33.6%減の3.91億円でした。会社はクラウド移行促進や開発力強化への投資を進めています。
継続課金モデルの課金契約数は3万9,259件まで増加しており、前年同期比23.9%増です。ARR(年間経常収益)は116.34億円で前年同期比14.4%増でした。短期的には投資負担が利益率を押し下げていますが、契約基盤とARRが将来のストック収益へどうつながるかが評価点になります。
5. 通期会社予想にも収益構造の差が出ている
| 2027年3月期会社予想 | OBC | PCA |
|---|---|---|
| 売上高 | 575億円 | 189.71億円 |
| 営業利益 | 265億円 | 12.67億円 |
| 予想営業利益率 | 約46.1% | 約6.7% |
OBCは高い利益率を維持する計画なのに対し、PCAは売上成長を続けながら利益面では投資負担を見込んでいます。PCAを評価する場合は、営業利益の短期的な減少だけでなく、クラウド契約数と将来の利益回収を合わせて確認する必要があります。
6. 比較の要点
- 規模:売上・営業利益ともOBCが大きい。
- 収益性:OBCは営業利益率約47.6%、PCAは約9.0%。
- 共通点:会計・給与などバックオフィス業務のクラウド化が成長テーマ。
- OBC:継続収益モデルが成熟し、高収益を実現。
- PCA:クラウド契約・ARRを伸ばす一方、開発・移行投資が先行。
2026年8月31日時点で確認できる会社公表資料を使用。営業利益率など当サイト計算値はその旨を明記しています。
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