リクルートHDとエン(旧エン・ジャパン)は何が違う?人材ビジネスを2026年4〜6月期で比較
| 2026年4〜6月期 | リクルートHD | エン |
|---|---|---|
| 売上高・売上収益 | 1兆453.5億円 | 133.14億円 |
| 営業利益 | 2,554.13億円 | 14.68億円 |
| 営業利益率 | 約24.4% | 約11.0% |
| 売上 前年同期比 | +18.9% | -11.2% |
| 営業利益 前年同期比 | +66.1% | +10.5% |
リクルートHDはIFRS、エンは日本基準のため、完全に同じ会計基準での比較ではありません。営業利益率は各社公表値から当サイト計算です。
1. リクルートとエンの違いを一言で整理
リクルートHDは、IndeedやGlassdoorを中心とするHRテクノロジー、国内外の人材派遣、マッチング事業を持つグローバル企業です。対してエンは、求人メディア、人材紹介、採用支援、教育・評価など国内人材サービスを中心に展開しています。
同じ「求人・採用」を扱っていても、リクルートは世界規模の求人プラットフォームとデータ・AIによるマッチングを成長軸にし、エンは事業ポートフォリオを組み替えながら既存サービスの収益性改善を進めている点が大きな違いです。
2. 規模はリクルートが圧倒的に大きい
リクルートHDの2026年4〜6月期売上収益は1兆453.5億円です。エンは133.14億円で、売上規模には約78倍の差があります。
ただし、この差は単なるシェアの違いではありません。リクルートは北米を中心とするHRテクノロジーと世界各国の人材派遣を連結している一方、エンは国内人材サービスの比重が高く、事業範囲そのものが異なります。
3. 利益率でもリクルートが上回る
リクルートHDの営業利益率は約24.4%、エンは約11.0%でした。リクルートは売上収益が前年同期比18.9%増、営業利益が66.1%増と、利益が売上を大きく上回るペースで伸びています。
一方、エンは売上高が11.2%減ったにもかかわらず営業利益は10.5%増えました。これは単純な成長局面ではなく、engage事業の承継・再編に伴う売上減少と、コスト構造の改善が同時に進んでいるためです。
4. リクルートはIndeedの収益化が加速
リクルートのHRテクノロジー事業は、2026年4〜6月期のセグメント売上収益が4,554.44億円(うち外部顧客向け4,545.89億円)で、前年同期比33.2%増でした。EBITDA+Sは2,157.71億円(約2,158億円)、マージンは47.4%まで上昇しています。
会社は求人マッチングの改善、広告商品の収益化、AI活用、効率化の進捗が期初想定を上回ったと説明しています。リクルートを見る際は、単純な求人件数よりも、Indeed上でのマッチング精度と1利用者あたりの収益化が重要です。
5. エンはengage事業再編後の収益構造が焦点
エンは2026年4月にengage事業を承継させた影響で、当四半期の売上高が前年同期比11.2%減少しました。一方、人件費や広告宣伝費などの最適化が進み、営業利益は10.5%増えています。
そのため、今期の売上減だけを見て事業縮小と判断するのは適切ではありません。再編後に残る求人メディア、人材紹介、採用支援などの事業がどこまで成長し、利益率を維持できるかを確認する必要があります。
6. 通期見通しも方向性が対照的
| 2027年3月期会社予想 | リクルートHD | エン |
|---|---|---|
| 売上高・売上収益 | 4兆2,300億円 | 500億円 |
| 営業利益 | 9,450億円 | 28億円 |
| 前年比 | 売上+14.4%、営業利益+49.9% | 売上-15.4%、営業利益-29.3% |
リクルートはHRテクノロジーの好調を受けて2026年8月に通期予想を上方修正しました。エンは事業再編の影響を織り込んだ通期予想を据え置いています。
7. 比較の要点
- 規模:リクルートはグローバル人材プラットフォームで、売上規模はエンを大きく上回る。
- 収益性:2026年4〜6月の営業利益率はリクルート約24.4%、エン約11.0%。
- 成長局面:リクルートはIndeedの収益化が加速。エンは事業再編後の収益基盤を作り直す局面。
- 共通点:求人広告だけでなく、データ・テクノロジーを使った採用効率化が重要。
- 見るべき点:リクルートはHRテクノロジーの高成長維持、エンは再編後の収益基盤と利益率の推移。
2026年8月31日時点で確認できる会社公表資料を使用。会計基準の違いがあるため、利益率の比較は参考値として扱います。
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